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小檜山ルイ「帝国の福音〜ルーシィ・ピーボディとアメリカの海外伝道」

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先日の横浜プロテスタント研究会は、小檜山ルイ氏による講演と終わってからのお茶会。この秋出された小檜山氏の「帝国の福音〜ルーシィ・ピーボディとアメリカの海外伝道」に関するお話を聴いて、出版のお祝いをしました。

新入の私は受付の横で書籍販売のお手伝いを(全てにおいて見習い中w)。

私にとっては初めましてのルーシィ・ピーボディですが、北部バプテスト婦人伝道局勤務を皮切りに、合同伝道研究中央委員会(略称CCUM。伝道情報を共有するため書籍を出版。河合道の本もここから出版された)を設立。海外伝道の資金を調達して、東洋の7女子大学建築を進めた人物です。

その結果建てられた学校の一つが今の東京女子大学ですから、日本とゆかり深いと言えます。日本のみならずインド、中国などアジア各地に女子大学を建てる構想を立て、ロックフェラー2世などから資金を集め、実現していった手腕は注目に値します。

当時(1910〜40年)有名だったけれど今は忘れられているこの女性を知ることで見えてくるのは、1910年頃を頂点とする女性による海外伝道文化の態様と、帝国主義との関わり、また19世紀的福音主義解体のプロセスです。新しく知ることばかりで、とても興味深く聴かせていただきました。


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19~20世紀前半の世界宣教をめぐっては、「宣教師は帝国主義の手先だったのか」という問題提起がされることがあります。特にアメリカが強大化していく中で行われたプロテスタント宣教は、各国に(とりわけアジアに)どのような影響を及ぼし、それが果たして望ましいものだったと言えるのかが問われます。

また伝道地からブーメランのように返って来て、アメリカに社会的・宗教的なインパクトをもたらしたことも論点の一つ。例えば、宣教師は伝道地の状況を斟酌してエキュメニカルな形で活動することが多いのですが、資金を出した宣教団体の人たちからすると、「それではキリストの種を蒔いていることにならない」と映ります。

そこでリベラルな立場の人とファンダメンタリストの間に亀裂が生じることとなり、結果的にリベラリストの弱体化(世俗的ヒューマニストへの転向)とファンダメタリストの狭量化が起こりました。伝道地と宣教師派遣国とは互いに影響を与え合ったということですね。

ファンダメタリズムが幅を利かせ政治化することで、アメリカ社会での保守派勢力の強さが生まれました。トランプ政権を支持するアメリカの福音主義(日本の福音主義とは違う)の根っこが、そこから始まっていたんだと気付かされました。

自分が生きている時代のくせに、今どうしてこのようになっているのかわからないことがたくさんありますが、現代を知るためには、それまでの歴史的な流れを読む必要があるようです。今回は、名前も知らなかった一人の女性の話から、様々考えるようになりました。やはり学ぶことは祝福ですね☆


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