2017.01/25 [Wed]
「沈黙サイレンス」公開記念☆その5西坂
フェレイラはここで穴吊りに処されて転ぶのですが、一緒に吊るされていた中浦ジュリアン神父は棄教せずに殉教しました。
映画でも最も恐ろしい刑として描かれていた穴吊りですが、一体どんなものだったかというと、信徒を転ばせるために、できるだけ苦しみを長引かせて、死ぬほどの痛みを与え続けることが目的でした。
まず内臓が下がって早く絶命してしまわないように体を縄できつく縛りあげます、次にやはり頭に血が上って早く死んでしまわないよう、こめかみに穴を開けて少しずつ血が流れるようにします。そして3メートル程度の穴を掘った上に、逆さに吊るされ放置されるのです。
穴の中には吐き気がするよう汚物が満たされていることもありました。棄教のしるしとしては、指をほんの少し動かせばよいことになっていて、そのサインをしたらすぐに穴から引き上げられ、苦しみから逃れられることとなっていました。
1633年10月18日、クルス町の牢に入れられていたフェレイラと中浦ジュリアン、そしてイエズス会神父二人、修道士二人、ドミニコ会神父一人と修道士一人は西坂の処刑場へと引き立てられました。
昼頃に一斉に穴吊りにされましたが、その日の夕方、フェレイラが転びました。19日の夜に一人、20日にジュリアンと2人の修道士が死亡、その他の人々も26日までに絶命しました。
イエズス会の管区長代理であったフェレイラ一人が棄教したのですから、これをキリスト教界の恥と思い、真偽を確かめずにはいられないイエズス会士が出てきました。そのためフェレイラ救援隊が日本に来るようになったのです。
《参考》
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