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Heaven's Cafe

キリシタンのあしあとを求めて・・・♪

Category [本棚 ] 記事一覧

「宗教改革2.0へ」

キリスト新聞社の松谷信司が手掛けた「宗教改革2.0へ」読了。季刊「ミニストリー」誌の人気企画「ハタから見たキリスト教」が一冊にまとめられたもので、インタビューに答えたり対談しているのは、キリスト教に触れてきた様々の分野の著名人たち。クリスチャンだけでなく、ノンクリスチャンの人たちにもキリスト教を語ってもらっているところが新しいと思いました。読んでみて、「ウチ」からでも「ソト」からでもなく、「ハタ」か...

東北学院大教授陣の全力投球「福音と何か」

教文館の新刊書「福音と何か」を読みました。東北学院大学研究ブランディング事業シンポジウムの講演録と東北学院大教授陣の論考とで構成される論文集で、「福音」をキーワードに展開されています。本書をページ数でぱかっと割った前半部と後半部とで分けるなら、前半部は割と教科書的な内容で「こうくるだろうな」と想像していた範疇(それでも私からすれば知らないことだらけ)なのですが、瞠目すべきは後半部。   東...

加藤廣「秘録 島原の乱」

加藤廣「秘録 島原の乱」読みました。74歳の時「信長の棺」で遅咲きデビューして以来、歴史小説界でトップを走ってきたレジェンド加藤廣の遺作がキリシタン物だと知り、読まないでいられようかということで。本を開けば、第一章から抑制の利いた文章で滑り出し、馥郁たる歴史小説の香りが漂ってきます。いいなぁと思って、一章二章・・・。しかし三章から少し拙速な文章運びになってきて、徐々に無視できない程度に。これがあの加...

赤神諒「大友の聖将(ヘラクレス)」

赤神諒「大友の聖将(ヘラクレス)」、愉しみながら読了。本書は大友宗麟に仕えた家臣を描く赤神作品の第二弾で、今回の主人公は柴田礼能(リイノ)。あまり詳しいことが知られていないこのキリシタンを取り上げて、長編小説にしていただいただけで、私としては恩の字。しかもキリシタンの信仰について、ちゃんと調べよく理解して書いてくれています。キリシタンを主人公にした小説は多々ありますが、読んでみると「まじか?」と思...

櫻井義秀「人口減少時代の宗教文化論」

櫻井義秀著「人口減少時代の宗教文化論」読みました。北大教授の櫻井氏が「月刊住職」(旧誌名「寺門興隆」)に連載した文章を一冊にまとめたもので、感じとしては「読み物」。時事問題と宗教に関する話題が主な内容になっています。中盤には、スピリチュアルなものが流行り、それにまつわる問題も増えているということが書かれていました。私は最近は宗教や信仰などというまどろっこしいものよりも、手軽にご利益を得られる神社参...

櫻井義秀・中西尋子「統一教会~日本宣教の戦略と韓日祝福」

櫻井義秀・中西尋子「統一教会~日本宣教の戦略と韓日祝福」読みました。こういう本を読む日がくるとは思ってなかったのですが、図書館で見かけて、何度も前を通り過ぎるうちに気になって。読んでみて一番に感じたのは、「ここに行かなくて良かったー」ということ。私のように素直で(自分で言う?w)従順なタイプは、人の善意を疑わずに信じてついて行っちゃいますね。しかも真面目なので職務をきっちり全うしようとすることでし...

100分で名著「パスカル」

NHK番組「100分で名著」の「パスカル」を読んで、「レベル設定ってとても大事!」と思いました。最近食らいつくようになった哲学分野の本ですが、文字だけ追っていて文章の意味が頭の中に入ってこないことがしばしば。その点この本は分かりやすくて、自分の水準に合ってると読みやすいなと思いました。(それでいいのかは、さておきパスカルの言葉に、いろんな立場の人が出合って、どう感じるか、どう考えが変わるかをストーリー仕...

「子ブルームハルトの生涯と使信」

「子ブルームハルトの生涯と使信」を読みましたが、順番間違ったなという感じです(;´Д`)本の前半は、ルジュールという人が子ブルームハルトの生涯を記したもので、後半は子ブルームハルトのした説教が収められているのですが、問題は前半部分。子ブルームハルトの生涯を予めある程度知っていないと、読んでいてクエスチョンマークが延々受かんでくる感じです。これ、初心者向きではなくて、中上級者向きですね。つまり私には不向...

「ジェームズ・バラの若き日の回想」

キリスト新聞社から出された「ジェームズ・バラの若き日の回想」読みました。日本で最初のプロテスタント教会(現・横浜海岸教会)を創立したジェームズ・バラの自伝です。序文は横浜海岸教会の担当牧師の上山修平氏が、翻訳は同教会に通う飛田妙子氏が担当しています。横浜海岸教会は立地も良くて、観光や史跡めぐりでよく訪れるのですが、この土地がどのように入手されたのか、建物を建てるのに周りから何と言われ、自宅建設との...

「横浜の女性宣教師たち~開港から戦後復興の足跡」

「横浜の女性宣教師たち~開港から戦後復興の足跡」読みました。横浜プロテスタント史研究会メンバーの共著ですが、プロテスタントだけでなく、カトリックのシスターたちの業績も載っていてエキュメニカル。カトリック・プロテスタント両方とも知りたい者にとって有り難い内容になっています。48名の女性宣教師たちの、生い立ちから日本に来るきっかけ、来日後の業績、死までが記されていて、これくらい広く網羅された本を見たこと...

赤神諒「大友二階崩れ」

赤神諒作「大友二階崩れ」、面白くて一気読み。タイトルからして、「きっと二階崩れの変の首謀者は誰かという話なんだろうな。青年期の大友宗麟の憂鬱そうな顔が浮かぶわ」と、想像していたのですが、あにはらからんや、主人公は大友家の家臣 吉弘鑑理(って誰それ)。鑑理は武に優れているわけでないが(えw)、義に篤い男で、そんな彼が弟 鑑広と手を携えて吉弘家存亡の危機を乗り越えていこうとする物語!(それ元々知りたいと...

「神学とキリスト教学」

キリスト新聞社刊「神学とキリスト教学」読みました。2009年に行われた公開シンポジウム「それは何であるのかー神学とは」の講演(発題)と総括を書籍化したもので、神学とは何かということをテーマにしています。   講演者は神代真砂実氏、川島堅二氏、西原廉太氏、深井智朗氏で、質疑応答をはさんで(その部分は本書にはない)、総括コメントを森本あんり氏がしています。講演なので、私レベルでも一応の理解ができる...

いしいさや「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」

いしいさや著「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」読みました。エホバの証人の、いわゆる2世として生まれた主人公(仮名だけれど本人)が、教団内にいた時のことをマンガで描いたもので、最近話題になっています。著者(マンガだから作者?)によると当初、認知行動療法の一環としてマンガにし始めたのが、SNSに上げたところ話題となり、「勇気を持ってよく話してくれた」「力をもらった!ありがとう」というコメントが寄...

広野真嗣「消された信仰」

広野真嗣(ひろの・しんじ)著「消された信仰」読みました。最近キリシタン界で話題になっている本で、副題は「最後のかくれキリシタン-長崎・生月島の人々」。著者は自分のことを「ペーパークリスチャン」と呼ぶキリスト教徒で、新聞記者の経験もあるフリーライターです。そんな著者が、世界文化遺産登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に、「含まれなかった」生月島(いきつきしま)のかくれキリシタン史跡を訪...

安高啓明「踏絵を踏んだキリシタン」

安高啓明著「踏絵を踏んだキリシタン」読みました。踏絵に関する本では、この本が今まで出版された中で一番ではないかと私は思います。プロローグに「踏絵は宗教史という一領域にとどまるものではない。江戸幕府の政治史、法制史、外交史、地域史をも包摂した意義がある。そのため、踏絵の認識には正確性が求められる」と書かれているのを読んで、「その通りだよ!」と叫びそうでした。それくらい意義があるのに、教科書レベルでも...

ブルームハルト「世にあるキリスト」

神学者のクリストフ・ブルームハルトが娘婿のリヒャルト・ヴィルヘルムに宛てて書いた手紙を、編者が集めて本にした「世にあるキリスト」を読みました。普通、書簡が書籍化されるときは、往復書簡という形で出されることが多いと思いますが、こちらは「応」だけ集めたもの。大丈夫?と思ってしまいますが、意外と大丈夫。意味が通じにくいところは編者や訳者が注釈を加えてくれています。「往復」分あったら分量増えて読む気削がれ...

「はじめての宗教論 左巻」その2

「はじめての宗教論 左巻」で、佐藤優は統一協会擁護とも見えることを書いています。「つまり「イエス・キリスト」とは、イエスがメシアー=救い主であるという信仰告白なのです。 ところがプロテスタントには、イエスがキリストであるということを認めない教派もある。たとえばユニテリアンがあります。イエスは救い主ではなく、偉大な教師だったという主張です。プロテスタントの規範からすると、キリスト教の基準というのは、イ...

佐藤優「はじめての宗教論 左巻」

佐藤優「はじめての宗教論 左巻」を読みました。腹立たしいほど知識でマウントしてくるところは、前回の「右巻」と同じですが、今回はもうギブアップして、粛々と知識を吸わせてもらうことにしました。無知を自覚し、学ばなければと思いまして。本書は「右巻」にも増して、キリスト教神学のオンパレードで、もはや神学の入門書。この人は、神学を説きたいがために今まで(外務省入ったり、獄に入ったり、論客になったりして)生き...

佐藤優「はじめての宗教論 右巻」

 佐藤優「はじめての宗教論 右巻」読みました。論壇の雄として知られる著者は、本を出せば売れ、講演会を開けば満員。私も聴きに行ったことがありますが、確かに話をするのも上手くて、人気が出るのも納得でした。だけどこの人、知識量がハンパなくて、それでマウント取られる気分になるのが何とも・・・何とも嫌でした (;´Д`)さて本書はというと、同志社大の神学部を出た著者が本領を発揮して、キリスト教神学や宗教哲学を...

冨坂キリスト教センター編「女性キリスト者と戦争」

冨坂キリスト教センター編「女性キリスト者と戦争」を読了。自分で自分に驚きながら。以前の私なら、こんな面白くなさそうな本、手に取ることもなかったでしょうけど、キリシタンからキリスト教史に、キリスト教史からクリスチャン個々人に関心が広がっていったために、こんな面白くなさそうな本(何度も言うのもなんですが汗)まで読むようになるとは、感謝すべきことですね。本書は後楽園の辺りを歩いていると見かける、冨坂キリ...

「再検証 小西行長 第三集」

熊本県の宇土市教育委員会が編集した「再検証 小西行長 第三集」を読みました。宇土市はキリシタン大名小西行長の故地として、小西行長関連のシンポジウムを9年前から行っているのですが、その講演会での発表をまとめて刊行しており、本書はその第三集。講演者や内容をどんな基準で選んでいるのか分かりませんが、今までに出ている第三集までを読むに、内容は玉石混交・・・とまではいきませんが、ちょっとレベルに差があるよう...

篠田謙一「江戸の骨は語る~甦った宣教師シドッチのDNA」

篠田謙一「江戸の骨は語る~甦った宣教師シドッチのDNA」読みました。2014年に小日向の切支丹屋敷で見つかった三体の人骨の鑑定を行い、江戸期に来日した最後の宣教師シドッチのものだと特定した研究者が、その過程を詳細に書いたもので、いわば内幕もの。最先端の科学でどのように解明されていったのかということを、専門用語をバンバン出しながら説明していくので、「私の頭で理解できる?」と思いながら読み進めていったのです...

とんぼの本「かくれキリシタン」

新潮社のとんぼの本から出た後藤真樹「かくれキリシタン」読みました。とんぼの本はいつも写真が安定の美しさ。写真につられて手に取って、読んでいるうちに知識も増えるという。細かい字で三段組なので、ほんとは結構なボリュームなのに、きれいな写真のおかげで難しいと感じることなく読めてしまうのはさすがと言いたいです。今回の著者、後藤真樹という人は、キリシタン関係で聞いたことがない名前だったので、どんな人なんだろ...

来住 英俊「キリスト教は役に立つか」

来住英俊(キシ・ヒデトシ)神父が書いた「キリスト教は役に立つか」読みました。タイトルに反発を覚えさせて読ませる手だと思いましたが、その手にまんまと乗ってみようと思い。中身は極めて真摯で、思いやり溢れるものでした。私が感じたのは、これくらい信仰のことを語るには、どれだけ神父がもがいてこられただろうということ。目に見えない神様と、また聖書で語られるイエス様と、本気でぶつかり格闘してきたからこそ、このよ...

山崎朋子「朝陽門外の虹-崇貞女学校の人々」

山崎朋子著「朝陽門外の虹-崇貞女学校の人々」読みました。500ページほどある大著ですが、読みだしたら二日で読めるほど内容が興味深かったです。桜美林学園を創立した清水安三の生涯を追ったもので、特に中国のスラム街に女子教育機関「崇貞女学校」を建て、貧しい女性たちが自立できるよう助ける働きをしたことが中心になっています。桜美林大学は近所にあってよく見かけていたのだけれど、その創立より前に北京で壮絶とも言える...

フォレストブックス「重吉と旅する」

フォレストブックスから出された「重吉と旅する」を読みました。女子旅向けの装丁で、グルメ情報情報まで入った旅行ガイドのようですが、信仰的な要素もばっちり。29歳で夭折したクリスチャンで詩人の八木重吉のことを、オールラウンドに伝えてくれています。このシリーズでは以前、竹鶴リタのことをフィーチャーして「リタと旅する」という本も出されていましたが、朝ドラのヒロインにあやかった話題本ぽさが多少ありました。それ...

古田織部美術館編「キリシタンと茶の湯~織部はキリシタンか?」

古田織部美術館編「キリシタンと茶の湯~織部はキリシタンか」を紹介したくて投稿しました。今年の1月から5月に古田織部美術館で開催された企画展「織部はキリシタンか?」に合わせて制作されたもので、10ページにも満たないカタログですけれど、茶の湯の専門家によって、茶道とキリシタンの関係をよくまとめて記述していて、とても優れていると思ったものですから。「古田織部が創案した織部灯籠はキリシタン灯籠だ」「だから古田...

帚木蓬生「守教」の問題点;;

帚木蓬生(ハハキギ・ホウセイ)の「守教」読みました。福岡の今村にも潜伏キリシタンがいて、長崎に続いて信徒発見となるのですが、彼らについてはほとんど資料が残されておらず、どんなふうに福音が入り、守られてきたのかよく分かっていません。その点を有名な歴史小説家である著者が縦横無尽に想像力の羽を伸ばして描いた小説で、第52回 吉川英治文学賞も受賞しています。帚木蓬生は東大の文学部を出てからTBSに勤め、その後東...

若松英輔「見えない涙」

若松英輔「見えない涙」読みました。電車で読んでいたら涙が出てきて、うかつだったと思いました。この著者、言葉の達人なんですよね。以前「風の家」の対談があって、行って来たのですが、若松英輔の言葉はもう、話してても詩でした。本書は詩集として出されたもので、第33回詩歌文学館賞も受賞しているので読んだ人も多いかと。だけど、「私だけのために」書かれたように感じました。言葉が心に刺さって、自分の体験として残るん...

中園成生「かくれキリシタンの起源~信仰と信者の実相」

中園成生「かくれキリシタンの起源~信仰と信者の実相」読みました。著者は平戸市生月島博物館・島の館学芸員で、捕鯨史やかくれキリシタン信仰の調査・研究に取り組んできた人。かくれキリシタン関係の著作は他にもありますが、本書は「決定版」とも言うべき一冊だと思います。当然ながら、かくれキリシタンの信仰形態に関しては他には見られないほど詳述されており、今後もこれ以上のことは解明されてこないと思われます。なぜな...

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由愛(ゆめ)

Author:由愛(ゆめ)
キリシタンのあしあとを求めて旅するサイト『天上の青』の管理人をしています☆

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