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キリシタンのあしあとを求めて・・・♪

Category [本棚 ] 記事一覧

崔官「文学に刻まれた戦争ー文禄・慶長の役」と松田毅一「秀吉と文禄の役~フロイス『日本史』より」

崔官「文学に刻まれた戦争ー文禄・慶長の役」と松田毅一「秀吉と文禄の役~フロイス『日本史』より」読みました。文禄・慶長の役に関する本は数あれど、この二つは外国人の眼で見、論じたという点で貴重。日本では文禄・慶長の役(朝鮮出兵、朝鮮役)と呼ばれるこの戦いは、韓国では壬辰倭乱(イムジンウェラン)、北朝鮮では壬辰祖国戦争、中国では万暦朝鮮役などと呼ばれています。その呼称が様々であるのは、それぞれの地域での...

赤神諒最新作「妙麟」

赤神諒の最新作「妙麟」、堪能しました。島津との攻防で衰退の道を転げ落ちていく大友家中で、最後の煌めきを放ったともいえるのが本作の主人公 吉岡妙林尼。女性でありながら鶴崎城を守って島津勢を16度も撃退したという武勇伝は知られているところですが、肝心の妙林尼については本名も生没年もわかっていません。「今回は妙林尼なんだー」と、まずはうれしく思いました。戦国時代のもので女性が主人公なんてことが珍しいので。...

海老沢有道氏の個人誌「ゑぴすとら」

少し前に知り合った方から頂いた「ゑぴすとら」。興味深すぎて、ページをめくる手が止められません。これはキリスト教史学会創立者の一人、海老沢有道氏の個人誌で、「ゑぴすとら」とは「手紙」の意。1960年から1992年まで発行され(1992年に亡くなっているので、最終号は夫人によって関係者に送付された)、氏の全業績の目録のようになっています。研究者たちに熱望され、死後全号を集めて編纂されたのがこの一冊。ずっしりと重く...

東京神学大学神学会編「新キリスト教組織神学事典」

ひどく敗北感を味わいながら、東京神学大学神学会編「新キリスト教組織神学事典」読み終えました。この本が出版された時の書評に「本書はいわばコンピレーションアルバム」というオシャレな文言が踊っていて、単純な私はそれに惹かれて手に取ったのですが、読み終えるのに1年くらいかかりました。。他の本と並行して、気が向いた時にちょこちょこと読んでいたから時間がかかったのですが、これ一本に絞って読み続ける力は到底湧き...

「天地始まりの聖地―長崎外海の潜伏・かくれキリシタンの世界」

「天地始まりの聖地―長崎外海の潜伏・かくれキリシタンの世界」読みました。潜伏キリシタン関連の本は、ここ2~3年でかなりたくさん出版されていて、嬉しい反面ついていくのが大変。そんな中でこの本の特徴(良くも悪くも)は、先行研究や今は亡き研究者の苦労や人となりまで内容に盛り込んだことでしょうか。冒頭に1980年に東京新聞に連載されたかくれキリシタンに関するエッセイが、ラストには昭和初期にフィールドワークをした研...

織豊期城郭研究会「倭城を歩く」

韓国に行くことに決め、織豊期城郭研究会「倭城を歩く」を精読中。 倭城とは、秀吉による文禄・慶長の役(朝鮮出兵)に際して、朝鮮半島の南岸に築かれた日本軍の城郭こと。約30ヶ所確認されており、石垣や堀がよく残されている所もあるのだとか。 朝鮮の城は基本中国式なのですが、そんな中に日本の織豊期の城があるということが不思議。是非とも見てみたいけれど、行きにくい所にあることが多くて、バスやタクシーを乗り継がない...

「上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門」

「上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門」読みました。想像以上に「ゆるい」との評判を聞いていましたが、その通り。だけれど単に「ゆるい」のでなく、ニーズに応えた「ゆるさ」だと思いました。ニーズとは、キリスト教や聖書に対して「信じる気はないけど知りたい」ニーズと「どうせなら楽に学びたい」ニーズ。これらのニーズを、「宣教しなければ意味がない」「知識だけで救いにつながらなくてはダメだ」「分かりやすく書こう...

「考古学が語るシルクロード史」

エドヴァルド・ルトヴェラゼ著 加藤九祚訳「考古学が語るシルクロード史 中央アジアの文明・国家・文化」(2011年、平凡社)読みました。 韓国人の景教研究者が「これが読めたらいいんだけど」と言っていたので、興味を持って。ウズベキスタンで長く遺跡の発掘調査をされていた加藤九祚氏の訳書だということもあり。 私はシルクロード全般というよりは、景教に関心があってその辺りを知りたくて読んだので、「世界宗教の極東への...

久米小百合 自叙伝「ふたりの異邦人」

子供の頃テレビで「異邦人」を歌う姿を見て、「なんてキレイなおねーさんだろう」と思っていた久保田早紀さんが、今はゴスペル歌手として活躍していることを知ったのはいつだったろう。 久保田早紀さんと現在の久米小百合さん、その2人のブランクが、自叙伝「ふたりの異邦人」を読んで埋まりました。あのエキゾチックなメロディとキリスト教伝道者としての歩みがつながって、やっと腑に落ちました。今もキレイなおねーさんであるこ...

赤神諒「戦神」、二度目読了。

赤神諒「戦神」、二度目読了。 大友サーガの中で今まで名脇役的に出てきていた戸次鑑連(べっき・あきつら。後の立花道雪)が今回の主人公。これまで断片的に語られてきた鑑連の謎めいた前半生が解き明かされて、感動的でした。 個人的に心配していたのは、こんな重要人物を描いてしまって、この先誰を取り上げるんだろうということだったのですが、著者にはこれから更に描きたい人物たちがいるのだそう。そっか、ストーリーが連関...

久米小百合著「ふたりの異邦人」

子供の頃テレビで「異邦人」を歌う姿を見て、「なんてキレイなおねーさんだろう」と思っていた久保田早紀さんが、今はゴスペル歌手として活躍していることを知ったのはいつだったろう。 久保田早紀さんと現在の久米小百合さん、その2人のブランクが、自叙伝「ふたりの異邦人」を読んで埋まりました。あのエキゾチックなメロディとキリスト教伝道者としての歩みがつながって、やっと腑に落ちました。今もキレイなおねーさんであるこ...

中田朗「コーラとラーメンとビージーズ」

お会いした時にいただいて「コーラとラーメンとビージーズ」読みました。クリスチャン新聞の中田朗記者がお兄様の受洗と昇天をつづったもので、先日キリスト教放送CGNTVの「本の旅」にも取り上げられていた一冊。とても読みやすかったです。(放送のもようは http://japan.cgntv.net/detail.php?number=2439&category=1049&fbclid=IwAR2XXarVJKoy1tVzq8A45UPrjHiUuPDzWltrf_oattyGcHAPNNF6fyg98kg )中田記者がFacebookで...

赤神諒の文庫書き下ろし作「神遊の城」

ファン心理とは微妙なもので、新作が出ればうれしい反面、それによって失望することにならないか心配になったりもします。ガラスの馬車がかぼちゃに変わってしまわないか、恐れる気持ちが生じるのですーー。 昨年末、推しメン(赤神諒)の文庫書き下ろし作「神遊の城」を手にし、不安がよぎりました。主役が忍者だなんて···。そもそも魔法使いとか忍者とか天才ハッカーとか、万能キャラが苦手。 そんな人普通いないのに、ドラマや小...

若松英輔「燃える水滴」

若松英輔著「燃える水滴」読みました。若松氏は今最も注目を浴びていると言ってもいい評論家で、カトリックのクリスチャン。遠藤周作と交流のあった井上洋二神父を師と仰ぎ、「イエス伝」などを著わしています。本書は著者の詩集としては三冊目のもので、去年逝去した石牟礼道子さんへの追悼詩も収録。あとがきでも石牟礼さんのことが述べられていますが、詩としては、ある特定の人物ではなく、今は亡き人への思いをつづった普遍的...

もっと早く読めば良かった、呉座勇一「陰謀の日本中世史」

もっと早く読めば良かったです、呉座勇一著「陰謀の日本中世史」。一年前に出された本なので、そんなに早くは無理だけど、それでもここ一年頭を悩ませていたことの正体が見えて、これからどうすればいいかもほんのり見えてくるように感じられたから、もっと早く手に取っていればと思ってしまう。   内容は、呉座氏の専門である中世に絞って、巷間に言われてきた陰謀論、トンデモ説を滅多切りにしていくもの。「本能寺の...

藤藪庸一「あなたを諦めないー自殺救済の現場から」

フォレストブックスから出された藤藪庸一さんの「あなたを諦めないー自殺救済の現場から」読みました。自殺の名所と呼ばれる三段壁で自殺志願者を助け、自立を支援してきた取り組みを著者自らが語ったもので、月刊「百万人の福音」に連載されていました。   先ごろ映画「牧師といのちの崖」も公開され、注目を集めていることもあり、本を手に取ったのですが、私の予想を上回る困難の連続で、こういった救済活動に携わっ...

「酒井しょうこと辿る 聖母マリアに出会う旅―フランス 3人の聖女を訪ねて」

寝る前にちょこちょこ読みました。「酒井しょうこと辿る 聖母マリアに出会う旅―フランス 3人の聖女を訪ねて」。 前作のアッシジで聖フランチェスコの足跡を辿るものより更に情報量が増えて、扱っている場所もフランス国中に広がっているので、空想旅行にはもってこい。寝床に持ち込むのは、写真がきれいで、見ていてリラックスできるからです。 3人の聖女とは、カタリナ・ラブレ、ベルナデッタ・スビルー、テレーズ・マルタン。信...

「酒井しょうこと辿る 聖母マリアに出会う旅―フランス 3人の聖女を訪ねて」

寝る前にちょこちょこ読みました。「酒井しょうこと辿る 聖母マリアに出会う旅―フランス 3人の聖女を訪ねて」。前作のアッシジで聖フランチェスコの足跡を辿るものより、更に情報量が増えて、扱っている場所もフランス国中に広がっているので、空想旅行にはもってこい。寝床に持ち込むのは、写真がきれいで、見ていてリラックスできるからです。   3人の聖女とは、カタリナ・ラブレ、ベルナデッタ・スビルー、テレーズ...

釈徹宗+毎日新聞取材班による「異教の隣人」

必要だなと思って読みました。釈徹宗+毎日新聞取材班による「異教の隣人」。多様な信仰を持って日本に暮らす人々を、信仰の現場に行って取材したルポで、毎日新聞で2年に渡り連載され単行本化されました。そりゃいろんな信仰形態と考え方があるだろうなと思いましたが、予想以上のこともあり、こういう異教徒のご近所さんと日本で暮らしているんだなと思いました。私がびっくりした項目と驚き具合を「!」で表すと以下の通り。・...

赤神諒著「酔象の流儀-朝倉盛衰記」

泣き虫の私にとっては、「泣ける!」というキャチコピーほどキャッチ―でないものはないのですが、読むしかなくて読みました。「男泣き必至。」と帯に謳う赤神諒著「酔象の流儀-朝倉盛衰記」。推しメン(作家)なので仕方なく(いえ、内心は喜んで♪)。   決して相手のものにならぬ将棋の駒「酔象」を綽名とする武将 山崎吉家を主人公に、家臣の側から朝倉家滅亡を描いた小説で、文章の上手さは折り紙つき。流れるよう...

講談社「人類の知的遺産」の一冊「アウグスティヌス」

講談社刊「人類の知的遺産」全集の一冊「アウグスティヌス」を、図書館で手に取ってみたら、あまりに面白くて、そのまま5時間一気読み。(さすがに座りはしましたが(^_^;) 本を読むのにも「時がある」んだなと思いました。 名前とプロフィールくらいは知っているつもりでしたが、アバウトに知っているのとちゃんと知るのとでは大違い。驚きの連続でした。特に生涯の前半は、「この人大丈夫?」と思うような感じで、この後どうやって...

越川弘英「礼拝探訪~神の民のわざ」

越川弘英「礼拝探訪~神の民のわざ」読みました。『キリスト新聞』に2006年5月~2007年9月にかけて「礼拝探訪」として連載された内容を単行本化したもので、キリスト教の様々な教派の礼拝に出掛けてその様子を記しています。   著者の越川氏は神学者で、同志社大学教授。確かに専門的な視点で書かれている部分はありますが、全体的に人の温かさを感じるルポルタージュといった感じです。この手の本では、いろ...

呉座 勇一「応仁の乱~戦国時代を生んだ大乱」

呉座 勇一「応仁の乱~戦国時代を生んだ大乱」読みました。中公新書の一冊としてリリースされた、内容がギュギュっと詰まった骨太な本です。   手に取るようになったのは、著者が昨年行われたマレガ・プロジェクト(1929年来日し大分でキリシタン関連文書を集めたマレガ神父の寄贈資料を、バチカンと合同でデジタル化する試み)のシンポジウムで司会を務めていて、とても明晰な人だと思ったから。著書を読んでその印象...

講談社刊「決戦!設楽原」

講談社が編んだ「決戦!設楽原」読みました。「決戦!」シリーズは、関ヶ原など歴史上有名な戦いを取り上げ、複数の作家が様々な角度から描くアンソロジー。「決戦!設楽原」では、設楽原の戦いをめぐる物語を7人の作家が紡いでいます。シリーズの中で設楽原を選んだのは、自分の好きな作家が寄稿しているから。 書く人によって文章の書き方が違っているので、多少読みにくいところはありますが、普通なら戦いの一方が主人公になった...

安高啓明著「浦上四番崩れ―長崎・天草禁教史の新解釈」

安高啓明著「浦上四番崩れ―長崎・天草禁教史の新解釈」読みました。安高氏が今年上梓した「踏絵をふんだキリシタン」が、従来の絵踏み理解に一石を投じる画期的なものだったので、その著者が「浦上キリシタン」をどのように書いたのだろうと興味が湧いて。   「崩れ」とは、キリシタンの検挙により潜伏組織が崩壊に瀕したことを言い、1867年から起こった浦上四番崩れは、「信徒発見」から自葬事件を経て、浦上村信徒総...

松谷好明「キリスト者への問い あなたは天皇をだれと言うか」

松谷好明「キリスト者への問い あなたは天皇をだれと言うか」、今年読んだ中で一番有意義に感じる本でした。内容はタイトルの通り、天皇とキリスト教との関係を徹底的に検証し、キリスト者はいかにこれを受け止めるべきかを論じています。管見では、ここまで目配りよく調べて、キリスト教信仰の基準に照らし合わせて問題提起した本は、今までなかったと思います。だから目を覚ますよう頬を打たれたように思う一冊。   ...

関野和寛著「すべての壁をぶっ壊せ! Rock’n牧師の丸ごと世界一周」

関野和寛著「すべての壁をぶっ壊せ! Rock’n牧師の丸ごと世界一周」読みました。雑誌「こころの友」(日本キリスト教団出版局)の連載記事を単行本化したもので、全員牧師のロックバンド「牧師ROCKS」のベーシスト兼ボーカルの著者が、今までに訪れた約30か国での印象的な思い出をつづっています。   流行りに背を向けたくなる習性の私としては、著者が人気があるために却って食指が動かなくて、「型破り牧師」というフ...

香山リカ著「迷える社会と迷えるわたし」

香山リカ著「迷える社会と迷えるわたし」読みました。著者は有名人で、様々な社会活動で発言をすることも多いので、毀誉褒貶というか、叩かれることも多いですが、私は立派な方だと思っています。今の時代、発言すること自体がリスキーで、嫌われたくなければ黙っているしかありません。   どんなことを言っても反対意見は常にある訳で、思わぬ人から理不尽な攻撃されることだってあり得るので、怖い世の中と言わざるを...

赤神諒「大友落月記」

赤神諒作「大友落月記」読みました。作者が「大友サーガ」と名付ける大友家の家臣ものの第三弾で、今回の主人公は吉弘賀兵衛(義鎮)。大友義鎮(宗麟)の近習で、甥っ子でもありますが、決してメジャーな人ではありませんよね。しかも「小原鑑元の乱」を中心にストーリーが展開していくのですが、私はこの乱すら知らなくて。でもそのお陰で、主人公がどうなっていくかも、乱の結末がどうなるのかも全く分からないために、最後まで...

「へうげもの」全25巻読破

京都で古田織部資料館に行くのに合わせて、山田芳裕作「へうげもの」全25巻を読み終えました。戦国から家康の時代まで、権力者たちと渡り合いながら、茶の湯と茶器に独特な美の世界を見出してひた走った古田織部のライフストーリーを描いたマンガで、連載13年を経て今年ようやく完結しました。内容は、史実をベースにアクロバティックな想像を展開させたものなので、何かを学ぶ「学習マンガ」とは違う、山田芳裕による一つの作品と...

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由愛(ゆめ)

Author:由愛(ゆめ)
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